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2017年3月28日

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本土より一足早く初夏を迎える4月の沖縄。春から初夏にかけての季節をあらわす言葉に「若夏(わかなつ)」という沖縄特有の言葉があります。春に芽吹いた草木が若草色から濃い緑へと移り変わる、沖縄の輝く季節の風を運ぶシーサーが揃いました。

シーサーの歴史

沖縄を代表する魔除けとして知られるシーサーは古代オリエントに起源を持ち、獅子(ライオン)が原型とされています。沖縄に伝わったのは琉球の大航海時代(14~15世紀)。当時のシーサーは寺社や城の門、御嶽(ウタキ)、貴族の墓陵集落の入り口に置かれたそうです。やがて民衆に広まるにつれて置く向きにこだわりが生まれ、屋根や庇の上は悪霊返し、午(南)の方角は火災防止、丑寅(北東)は台風から家を守る・水難防止など、琉球風水の思想に基づいて置くようになりました。かつては一匹だけ屋根にいることが多かったのですが、雌雄作られる近年では雌は向かって左に、雄は右に立たせるのが通例です。

種類と特徴

シーサーには様々な姿勢があり、その一つひとつに意味があると言われています。ここでは、今回ラインナップされる2種類のシーサーをご紹介します。

ホーヤー(這い型)シーサー
威嚇体勢、魔よけの意味合いが強いと言われています。足の筋肉の見せ方など職人のこだわりがあります。設置場所は主に、門柱や高い場所に向いています。

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座りシーサー
どっしりと構え、招福の意味合いが強いと言われています。設置場所は主に、門柱や玄関などに向いています。

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6つの窯元が作る、個性豊かな表情のシーサー。そのどれもにつくり手の優しいまなざしを感じることができます。家の顔として迎え入れてはいかがでしょうか?

出展

  • 20170421_01
    育陶園
    (いくとうえん)

    古い壺屋で、荒焼の水甕、酒甕、味噌甕を作ってきた窯元。戦後、シーサーと酒壺の製造を始める。土や釉薬など沖縄の素材に徹底してこだわり、先人たちの技と魂を受け継いだ職人が、ていねいにひとつひとつ焼物を作りあげている。焼き物の形や染付、釉薬の発色、仕事の丁寧さ美しさなどにも定評がある。

  • 20170421_04
    工房玲瓏
    (こうぼうれいろう)

    平成16年から4年間、育陶園に勤務し、平成21年起業。育陶園で学んだ壷屋焼きの伝統を踏まえつつ、自分なりのやりかたをとり入れて独自の造形にこだわる。体の線、特に眉間や筋肉の付け方で凛とした感じは、先人の丁寧な技、野生の力、それら琉球のロマンを追い求め、また、人が優しさを忘れないよう願いをこめている。

  • 20170421_05
    小橋川陶芸店
    (こばしがわとうげいてん)

    正統派の焼き締めのシーサーと、ピースー・祈る・礼をするシーサー等ユーモアたっぷりのシーサーもつくる。いつも新しいもの楽しいものを追及をする小橋川陶芸店では、他にも線彫りや、土の色を生かした三島抱瓶、三島三日月瓶等のシリーズを製作する等、「使い手の喜びが、作り手の喜び」をモットーに様々な手法に挑戦している。

  • 20170421_006
    シーサー陶房大海
    (しーさーとうぼうおおがい)

    東京葛飾区生まれの陶工。世界を旅し、沖縄で出会ったシーサーに魅せられて、那覇市壷屋にて島袋常栄に師事後、本部町八重岳に穴窯を築窯して独立。その作風は伝統的な雌雄のものや、香炉として使用できる実用性溢れるものまである。精細に作られる為に1つ1つが唯一の顔を持っている。

  • 20170421_03
    與座工房
    (よざこうぼう)

    2010年国場陶芸に入り3年間修業の後、2015年與座工房は設立された。シーサーは架空の生き物。精神的にも技術的な面においても、全身全霊でシーサーと向き合い、その結果生まれた一体一体の個性を大事にしながら日々精進を続ける。シーサー全体のバランスには並々ならぬこだわりを持つ。

  • 20170421_02
    湧田陶器
    (わくたとうき)

    島袋常恵氏に師事した陶工・湧田弘が昭和8年に窯を設立。正統派のシーサーからバラエティー豊かに揃った上焼のシーサーを主に作陶する。いきいきとしたその表情と迫力あるシーサーには定評があり、全国から問い合わせが多い人気の窯である。

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