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> 気品ある職人技の傘 小宮商店

2017年10月2日

紳士のお洒落は、傘も大切な身だしなみのひとつ。秋の装いに彩りを添える、気品あふれる職人技の紳士傘を中心に、新しいカラーリングの上品な婦人傘などを特集します。

今回特集している紳士傘は「甲州」「桐生」の日本有数の産地の生地を使用し、極細の糸で高密度に織り上げた重厚な手触りにあります。織りあげてから染色するのではなく、糸を染色してから織る「先染め」方式は、独特の立体感ある風合いを生み出します。表と裏の両面仕様で、外から見た印象と差したときの内側の色が違います。決して派手ではなく、さりげなく、おしゃれを楽しむことができます。

小宮商店の傘作りへのこだわりが目に見えて表れるのは「生地の張り」です。傘は、数ミリの誤差でまるで異なるものが出来てしまう繊細さを持っています。生地の性質や骨の形状などのほんの微妙な違いによって、同じ生地を同じ骨に張っても皺が寄ってしまったり張りが弱いものができてしまいます。
小宮商店の職人は、長年の経験と知見による技と勘どころで、傘1本ごとに裁断の型決めやミシンの調整を行い、最高の張りに仕上がるまで微妙な誤差を修正し何度も試作を繰り返します。そのこだわりの仕事が、芸術的ともいえる見事な傘の張りとアーチを生み出します。

小宮商店

昭和5年の創業以来80年以上、傘生地の本場、山梨県富士吉田の甲州織にこだわり、東京、日本橋で甲州織の洋傘を製作しています。小宮商店の傘は、本場の傘生地を、江戸職人が細かい部分までこだわって丹念に仕上げた、使い手への思いやりを込めたオリジナル傘。ブランドネームは、昔の日本橋の地名のひとつ「橘(たちばな)」です。伝統を大切にしつつ、江戸の職人の技術と情熱をかけて、昭和の技術に新しいアイデアを加え、究極に美しい傘を作りたい。そんな思いを込めています。大量生産の傘が出回っている今だからこそ、職人が手作りで一本一本作る、しっかりとした傘を、これからも作り続けます。

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