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> 時代とともに変化し続ける職人技 横浜スカーフ

2017年10月27日

横浜スカーフ

今より150年も昔、開港当初の横浜港から数多く輸出されたシルク。そこには、日本の近代化や戦後の復興を支えたことなどの歴史的な背景が数多くあります。
1859年に横浜港が開港すると、多くの外国商館がこの地に集まりました。それまで浮世絵や輸出用茶箱ラベル制作をしていた木版技術者たちがこの地に移り住み、横浜の捺染技術は東西の優れた木版技術を取り入れて発展しました。そして、日本各地から集まった技術者達が技術を競い合い、海外の知識を吸収しつつ、現代の横浜捺染の技術を確立し、シルクの集散地であった横浜は、気象条件、水質資源にも恵まれプリント加工の一大産地となったのです。戦後、更にシルクは隆盛となり、輸出は世界シェアの80%を占め、平成10年頃までは国内も90%を占めていました。

時代とともに変化し続ける職人技 横浜スカーフ

今回ご紹介するスカーフは その中でも一つ一つ様々な”職人の手”によって、手間をかけることを惜しまず丁寧な作業を重ねることで生み出された「手捺染」「手巻き(縫製)」の美しいシルクスカーフです。
スカーフの製造工程の中で、「図案」・「型」・「染め」・「巻き(縫製)」などの各工程の一つ一つの技術精度がとても高く、この技術水準はフランス・イタリアの水準と同列であり、特に絹の薄地へのプリント技術は世界一と言われています。 工法のひとつ「手捺染」は、型の上に流した染料をスケージを使い手作業によって染め上げていく手法のことです。出来上がったプリント生地を裁断して職人の手により縁を一針一針丁寧に縫っていきます。手で生地をロール状に巻き込みながら、均一に縫っていくのは熟練した職人でも手間がかかり、「手巻き」のソフトでふっくらとした縁が上質なスカーフの証でもあります。今もなお、120年の伝統職人技が脈々と受け継がれています。

時代とともに変化し続ける職人技 横浜スカーフ

株式会社丸加

1952年設立。横浜伝統の「横浜スカーフ」を中心に、スカーフ、マフラー、ハンカチーフ、インテリア、テキスタイルなどのオリジナルブランド・デザインによる企画、開発、製造、卸売などOEMを中心に展開。一方、横浜ランドマークプラザや横浜赤レンガ倉庫でのスカーフ専門店の運営、大手セレクトショップとのWネームブランド展開などを始め、ファクトリーブランドとなる新ブランド立ち上げや、横浜の地域資源である「横浜スカーフ」のリーダー企業として、「横浜スカーフ」の過去から現在までの展示・販売を行うなど、地場産業の振興に積極的に取り組んでいる。​​

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